情報リテラシー講座!情報処理用語(IT用語)や情報処理技術を簡単に解説します。防災の日に災害時の備えは大丈夫ですか?災害にの対応は何ができるか。
9月1日は防災の日
9月1日は防災の日ですね。
もしもの備えは大丈夫ですか?
今回は情報リテラシーとして、企業または個人が情報機器等に対する、もしもの備えや災害時の対応について、投稿したいと思います。
ここではご家庭での備えには触れませんが、まずはご自身の身の安全を最優先にされてください。
災害時のリスクって?
地震、火災、水害などで大規模な災害が発生すると、企業では事業停止する恐れがあります。
リスク1:交通網の停止
大規模な災害が発生すると電車や道路などの交通網が停止し、社長以下社員も出社できない恐れがあります。
交通網が停止になり、携帯電話も繋がり難く、会社の状況確認や復旧に、誰が行けるのか分からないことがあります。
災害で被災したサーバ等の復旧ができず、コロナ禍で培ったリモートワークも役に立ちません。
リスク2:停電
停電で電気の供給が止まると、当該施設に設置しているサーバ類は利用できません。
大型な自家発電機を設置している施設を除き、サーバ類の長時間の継続利用は難しいと思われます。
よくお聞きするのが、「無停電電源装置(UPS)を設置すれば大丈夫だろう。」と言われる方がおりますが、間違ってはいないのですが、停電のリスクの全てはカバーできません。
無停電電源装置(UPS)は瞬間的に止まる電気や、電圧不足などには対応できていますが、大きな無停電電源装置(UPS)でも、停電の中で長時間利用は難しいです。
無停電電源装置(UPS)が機能しているうちに、安全にサーバ類を停止することで、機械的な故障やデータの消失に備えています。
リスク3:通信障害
通信事業者が被災すると通信障害が発生する可能性があります。
大規模な災害の場合、携帯電話などは繋がり難くなることが多く、安定した通信下でのリモートワークができないことがあります。
リスク4:災害による機器の破損や故障
大規模な災害は除き、サーバ類はサーバラックに格納されていれば、多少の大きな地震でも、落下や転倒することは少ないかと思われます。
しかし、大規模災害や火災または水災による被害では、サーバ類が破損や故障することはあります。
リスク5:データの消失
サーバ類は破損や故障しても買い換えることで、復旧できますが、サーバに格納されていた日々蓄積されたデータが消失した場合は買い換えが効きません。
災害の備え
備え1:安否確認
企業では緊急連絡網を設定しているところも多いと思いますが、大規模な災害の場合は電話は繋がり難くなります。
イリジウム携帯などの衛星電話は災害時でも安定した通信ができるようですが、携帯電話に比べると費用は高額になります。
安否確認も可能なBCP対策のソリューションも各社から発売されていますので、ご検討してみてください。
備え2:クラウド化
大手のデータセンターであれば、堅牢な建物の中にサーバ類を設置しているので安心です。
もしも会社の建物が被災した場合でも、クラウド上のデータは消失せずに保管されており、通信手段さえ確保できればリモートワークで外部からでもアクセスが可能です。
機能や保存容量に制限がありますが、無料で利用できるオンラインストレージもありますので、個人の方は既にご利用されている方も多いのではないでしょうか。
- Googleドライブ
- OneDrive
- Dropbox
- Chatwork
ほか
ほとんどのオンラインストレージで無料利用分と有料利用分があり、有料で保存容量を増やしたり、オプションを利用することができます。
備え3:ペーパーレスおよび電子化
社内システムやファイルサーバ類はクラウド化することで、災害によるサーバ類の停止から回避できます。
紙の資料を電子化してペーパーレスを実施しましょう。
電子データとしてクラウドに保存されている資料は災害時に棄損や紛失することがありません。
企業では法定保存文書として、紙による保管をしなければならないこともありますが、電子帳簿保存に対応するなどして、紙による保管を減らすことはできます。
電子帳簿保存法については、別の投稿でご説明できればと思います。
備え4:リモートワーク
コロナ禍でリモートワークも定着化され、オヤジの友人もリモートワーク100%で2年以上も会社に出社していないとのことでした。
災害時に通信手段さえ確保できれば、出社せずに業務を遂行できるリモートワークが有効です。
クラウド化やペーパーレスおよび電子化が可能であれば、リモートワークも実行し易くなります。